Webライターが報酬をアップさせるためには、クライアントに単価交渉したり、より単価の高い案件に応募したりなどする必要があります。
クライアントはできる限り執筆代などの経費を抑えたいので、基本的に自分から行動しないと単価は上がりません。
ただ経験が浅いと単価の高い案件が見つからない、交渉の仕方によっては受注している仕事を断られるなど、報酬が思うように上がらないことがあります。
ここでは、Webライターの文字・記事単価を上げる方法と単価交渉の手順を紹介します。
低単価ジャンルで文字単価0.5円から4円まで上げたり、実践して効果があったりした単価交渉の方法を解説するので、ご覧になってみてください。
Webライターの文字・記事単価を上げる方法【実践済み】
Webライターの文字・記事単価を上げる方法は次の通りです。
- 単価交渉する
- 同じジャンルで単価の高い案件に応募する
- 高単価ジャンルに挑戦する
- 企業に直接営業する
ハードルの低い順に紹介するので、できるものから実践してみてください。
Webライターとしてはもちろん、クライアントとして記事を発注することもあるので両方の視点をふまえて解説します。
単価交渉する
単価交渉は、Webライターに欠かせない技術です。
クライアントに「文字単価を〇円上げてほしい」と交渉するわけですが、これをしない限り単価が上がることはほぼありません。
クライアント側は「安い単価で良い記事を書いてもらいたい」というのが本音なので、自分から単価を上げるメリットがないためです。
単価交渉しないと安い単価で記事を書き続けることになるので、タイミングを見て文字・記事単価を上げてもらう必要があります。
低単価ジャンルで、文字単価0.5円から4円に上げた単価交渉の方法や実際の手順は後ほど詳しく紹介します。
同じジャンルで単価の高い案件に応募する
単価交渉と同様に大切なのが、同じジャンルでより単価の高い案件に応募することです。
執筆内容や成果物が同じような内容でも、別のクライアントでは高い単価で応募していることは珍しくありません。クライアントによってライターに払える資金が変わるのが大きな理由です。
たとえば、クライアントが個人の場合は単価が安くなりがちですが、企業では倍近いこともあります。
そのため個人案件よりも企業案件のほうが、高単価で受注できる可能性が高いです。
クラウドソーシングサイトに目を光らせて、できるだけ早く応募するようにしましょう。
そのほうが目立ちますし、クライアントに良い印象を与えやすいです。
もちろん実績や経験をアピールできれば良いのですが初心者のころは難しいため、できることに全力を尽くしましょう。
高単価ジャンルに挑戦する
Webライターの単価は、執筆するジャンルによって大きく変わります。
報酬が伸び悩んでいる場合は、視野を広げて高単価ジャンルに挑戦するのも良い方法です。
次のようなジャンルは、単価が高い傾向があります。
- 金融や投資:株式投資、仮想通貨、FX
- 転職:転職サイトや転職エージェントの紹介
- 美容:脱毛、エステ
- 不動産:住宅の購入、リフォーム
共通点は「大きなお金が動く」ことです。クライアントの資産が多いため、Webライターに支払われる報酬も高くなります。
一方でアウトドアやスポーツ、マイナーなペットなど、趣味・エンタメのジャンルは単価が低い傾向があります。
高単価ジャンルの執筆には専門知識が必要ですが、報酬が大幅に上がる可能性が高いので挑戦する価値は大きいです。
企業に直接営業する
上級者向きの方法ですが、Webメディアを運営している企業に直接営業して受注します。
企業に連絡するのはハードルが高いかもしれませんが、見返りは大きいです。基本的にメールで営業するため、慣れれば緊張も薄れます。
企業に営業する具体的な手順は次の通りです。
- 普段執筆しているジャンルやキーワードでGoogle検索する
- 1ページ目の上位10サイトを確認する
- 企業が運営しているメディアを探す
- 問い合わせフォームに執筆業務を受注できないか連絡する
クラウドソーシングを利用せず、自社ホームページでWebライターの採用活動をしている場合にも効果的な方法です。
コツは必ず連絡が返ってくると思わないこと。連絡がないことも多いので、モチベーションを下げないためにも期待せずに待ちましょう。
この時点ではダメでも半年、1年と実績を重ねて改めて連絡すると返事をもらえる場合があります。
【初心者・低単価ジャンル必見】単価交渉のタイミングと手順
Webライターが避けては通れない単価交渉のタイミングと手順を紹介します。
正しいタイミングと手順で積極的に実践することが大切です。
単価交渉の前に相場を知っておく
自分が執筆しているジャンルや実績をふまえた相場を知ってから単価交渉することが重要です。
- 1円未満:低単価ジャンル、半年未満の初心者ライター
- 1~2円:低単価ジャンルの執筆経験者、1年以上の中級ライター
- 3~5円:高単価ジャンル、1~3年ほどの中・上級ライター
- 5円以上:高単価ジャンル、専門知識や実績のあるベテランライター
たとえば低単価ジャンルで文字単価1円で執筆している場合、4円で交渉しても望みは薄いです。
一方で高単価ジャンルで数年のWebライター経験があるにもかかわらず2円ほどで執筆している場合は、相場よりも低いので単価交渉しましょう。
相場はあくまで目安なので、低単価ジャンルでも3~5円で受注できる場合があります。
ただ相場以上の単価で交渉して可能性があるのは、「クライアントに付加価値を提供できる」場合に限ります。
単価交渉のタイミングは付加価値を提供できるとき
Webライターは積極的に単価交渉して単価を上げていくべきですが、一方的な交渉ではクライアントも納得しにくいでしょう。
そこで大切なのが「付加価値を伝える」ことです。
Webライターの付加価値は次のようなことです。
- 10記事納品した(安定した仕事と信頼の積み重ね)
- フィードバックがほぼなくなった
- 執筆だけではなく画像も提供できる
- アイキャッチ画像を作成できる
- WordPressで納品・編集できる
- SEOライティングができる
- セールスライティングができる
- 専門知識を身につけた
この他にもたくさんありますが、「より高品質な記事を納品できるようになった」「クライアントの作業を減らせた」ときが単価交渉するタイミングです。
この付加価値が単価交渉する理由になるため、明確に説明できるようにしましょう。
単価交渉の方法と手順
単価交渉はメールやチャットツールで行います。
単価を交渉するときの手順は次の通りです。
単価を上げてほしいことを伝える
単価交渉はWebライターの仕事の一つです。
緊張するかもしれませんが、はっきりと伝えましょう。
実績や付加価値を伝える
実績や付加価値は単価交渉の核になる部分です。
ここが曖昧だとクライアントも納得しにくいため、具体的に伝えます。
実績や付加価値を一方的に並べるだけではなく、相手のメリットにつなげるのがポイントです。
目的の単価を提示する
上げてほしい単価を明確に提示します。
ポイントは少し高めに伝えることです。
たとえば現在の文字単価が0.8円で、1円に上げてほしい場合は1.2円で伝えましょう。
そのまま通ることも多いですし、良い返事がもらえなくても中間の1円で成立する可能性が高いです。
失敗しないために複数のクライアントを確保しておく
単価交渉は必ず成功するものではないため、失敗する可能性があります。
お互いに納得できなければ、取引自体が終わってしまうことも。
リスクを把握したうえで実践することが重要ですが、それよりも複数のクライアントを確保してリスクを減らすようにしましょう。
たとえばクライアントが2社の場合は、単価交渉が失敗すると痛手になりますが5社と取引していれば報酬が大きく下がることはありません。
理想は5社と取引して、一番単価の安い1社と単価交渉する方法です。
単価交渉に失敗しても4社の報酬があるので、その間に新しいクライアントを1社探します。見つかったら5社のなかで、また一番安い1社と交渉します。
交渉が成功して単価が上がり一番単価の安いクライアントが入れ替る場合は、そのクライアントと交渉しましょう。
このループを繰り返すことで5~4社と取引しながら、単価を上げていくことができます。
【実体験】低単価ジャンルで文字単価を0.5円から4円に上げた方法
これまでに解説してきた方法をふまえて、低単価ジャンルで文字単価を0.5円から4円に上げた方法を紹介します。
文字単価0.5円は、正直なところクライアント側から見ても安い金額です。
期限を守りフィードバックを修正しつつ3~5記事納品できたライターであれば、0.5円以上の価値があるので0.7円にはすぐ上がります。
0.7円からは実績や付加価値を提示して単価交渉をつづけることで、1.5円まで上がりました。ただ低単価ジャンルでは、1.5~2円が限界な場合が多いです。
そこでクライアントのWebメディアを確認したところ、解説記事とは別にコラム記事を見つけました。コラム記事は単価が高いため、文字単価4円でも不思議ではありません。
コラム記事は書き方が特殊ですが「コラム 書き方」で検索すれば、情報はいくらでも出てきます。
すぐにこれまでの実績とWordPressで納品・編集することを条件に、文字単価4円で受注することができました。
クライアントやWebメディアに何が提供できるか考えることが大切
この単価交渉は、あくまで一例です。
すべてのクライアントに通用するものではありません。
大切なのは考え方で、「クライアントや運営しているWebメディアに何を提供できるか」ということです。
- Webメディアを観察して別カテゴリーの記事を執筆できないか相談する
- 執筆だけではなく編集やリライト業務がないか確認する
- クライアントが別に運営しているWebメディアで執筆できないか交渉する
など単価や報酬を上げる方法は数多くあります。
単価を上げることは大切ですが、「クライアントに価値を提供した対価」ということを念頭に置いて単価交渉するようにしましょう。
価値を提供してくれるライターには何か返したくなるもので、結果的に単価や報酬も上がりやすくなります。
まとめ:Webライターの単価は提供する価値で決まる
Webライターの文字・記事単価を上げる方法と単価交渉の手順を紹介しました。
文字や記事単価は、
- 単価交渉する
- 同じジャンルで単価の高い案件に応募する
- 高単価ジャンルに挑戦する
- 企業に直接営業する
といった方法で上げることができます。
案件を増やすことは大切ですが作業量には限界があるので、単価交渉して報酬を上げることも欠かせません。
単価を上げてほしいことを伝え、実績や付加価値を明確にした後、目的の単価を提示する。
この手順で単価交渉すれば成立する可能性が上がります。重要なのは、クライアントに「単価を上げる価値がある」と納得してもらうことです。
その考え方が抜けていると一方的な交渉になりがちなので、意識しつつ実践してみてください。
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